用語集
PSE Insightで使われている財務・投資用語の解説
バリュエーション(割安度)指標
PER(株価収益率)
株価が1株あたり利益(EPS)の何倍かを示す指標。数値が低いほど「割安」と判断されることが多い。例えばPER 10倍なら、今の利益が続けば10年で投資回収できる計算。業種によって平均値が異なるため、同業他社と比較するのが基本。
PBR(株価純資産倍率)
株価が1株あたり純資産(BPS)の何倍かを示す指標。PBR 1倍以下は「会社の解散価値より株価が安い」状態を意味し、割安の目安とされる。ただし業績悪化の懸念がある場合もある。
EV/EBITDA
企業価値(EV)を本業の稼ぐ力(EBITDA)で割った指標。買収コストを何年で回収できるかの目安。PERと違い、負債構造や税制の違いを排除して比較できるため、国際比較に適している。一般的に10倍以下が割安とされる。
PCFR(株価キャッシュフロー倍率)
株価を1株あたり営業キャッシュフローで割った指標。PERと似ているが、会計上の利益ではなく実際の現金の流れで評価するため、利益操作の影響を受けにくい。
時価総額
株価 × 発行済株式数で計算される企業の市場評価額。企業の規模を示す最も基本的な指標。大型株(時価総額が大きい)は安定性が高く、小型株は成長余地がある反面リスクも高い傾向。
収益性指標
ROE(自己資本利益率)
株主が出したお金(自己資本)に対して、企業がどれだけの利益を生み出しているかを示す指標。高いほど効率よく稼いでいる。一般的に10%以上が優良とされる。日本の上場企業平均は約8〜9%。
ROA(総資産利益率)
企業が持つ全資産(総資産)を使ってどれだけの利益を生み出しているかを示す指標。借入金を含む全資産ベースなので、ROEと合わせて見ることで財務レバレッジの影響も把握できる。
配当利回り
現在の株価に対して、年間でどれだけの配当金がもらえるかを示す指標(%)。例えば株価100ペソで年間配当5ペソなら配当利回りは5%。銀行預金の金利と比較する際の目安になる。高配当株は3%以上が目安。
配当性向
企業が稼いだ利益のうち、何%を配当金として株主に還元しているかを示す指標。30〜50%が一般的。高すぎる(80%以上)と将来の成長投資に回す余力が少ないことを意味し、配当の持続性に懸念が生じることも。
EPS(1株あたり利益)
企業の純利益を発行済株式数で割ったもの。1株保有するとどれだけの利益を得られるかを示す。前年比で増加していれば「増益」、PERの計算にも使われる最も基本的な指標の一つ。
BPS(1株あたり純資産)
企業の純資産(総資産−総負債)を発行済株式数で割ったもの。企業を解散した場合に1株あたりいくら戻ってくるかの理論値。PBRの計算にも使われる。
成長性指標
売上成長率(YoY)
前年同期と比べて売上高がどれだけ増減したかを示す指標(%)。プラスなら成長、マイナスなら縮小。成長株投資では特に重要視される。「YoY」はYear over Year(前年比)の略。
純利益成長率(YoY)
前年同期と比べて最終利益がどれだけ増減したかを示す指標。売上が伸びていても利益が減っていれば要注意。コスト管理や競争環境の変化を反映する。
EPS成長率(YoY)
1株あたり利益の前年比成長率。自社株買いによる株式数の減少でもEPSは増加するため、売上・利益成長率と合わせて確認するのが大切。
財務健全性指標
D/Eレシオ(負債資本倍率)
企業の負債が自己資本の何倍かを示す指標。1.0倍なら負債と自己資本が同額。低いほど財務が安定しているが、適度な借入は事業成長に有効な場合もある。業種によって適正水準は大きく異なる。
流動比率
流動資産÷流動負債で計算される、短期的な支払い能力を示す指標。1.0倍以上あれば1年以内の支払いに対応できる状態。2.0倍以上が安全とされるが、在庫が多い場合は注意が必要。
インタレスト・カバレッジ・レシオ
営業利益÷支払利息で計算される、借入金の利息をどれだけ余裕をもって支払えるかを示す指標。高いほど安全。一般的に3倍以上が望ましい。
財務諸表の項目
売上高
企業が商品やサービスの提供によって得た収入の合計額。企業規模を測る最も基本的な指標。銀行の場合は「利息収益」が相当する。
売上総利益(粗利)
売上高から売上原価(商品の仕入れや製造にかかった費用)を差し引いた利益。商品やサービスそのものの収益力を示す。
営業利益
売上総利益から販売費及び一般管理費(人件費、広告費、家賃など)を差し引いた利益。本業の儲けを示す重要な指標。
純利益
すべての収益からすべての費用(税金・利息含む)を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益であり、EPSの計算にも使用される。
総資産
企業が保有するすべての資産(現金、設備、不動産、投資など)の合計額。企業の規模や事業に投入されている資源の大きさを示す。
純資産(自己資本)
総資産から総負債を差し引いた金額。株主が実質的に保有する企業の価値。純資産が多いほど財務基盤が安定している。
営業キャッシュフロー
本業の事業活動から実際に得た現金の流れ。利益が出ていても現金が回収できていなければ資金繰りが悪化するため、純利益と合わせて確認することが重要。
フリーキャッシュフロー
営業キャッシュフローから設備投資を差し引いた、企業が自由に使えるお金。配当支払い、借入返済、新規投資などに充当できる。プラスが続いていることが健全経営の証。
設備投資(CapEx)
工場建設、機械購入、ITシステム投資など、事業を維持・拡大するための投資額。将来の成長のために必要だが、過大な投資はキャッシュフローを圧迫する。
その他の用語
PSEi30
フィリピン証券取引所(PSE)の主要30銘柄で構成される株価指数。日本の日経225、米国のS&P500に相当する。フィリピン株式市場全体の動向を示すベンチマーク。